【生薬名】茯苓 ヨミ:ブクリョウ
痰飲に用いる。古人が経験的に“痰飲には必ず茯苓を用うべし”といっているのは、茯苓が利尿作用と補益脾胃の効能をもっているからである。
【基 原】
神農本草経の上品に収載。サルノコシカケ科 Polyporaceae 茯苓菌 Poria cocos(Schw.) Wolf. (マツホド)の菌核を乾燥したもの。多くは松の根に付着して生長する。松の根に付着して発生したものが茯苓で、白色の部分が白茯苓、淡紅色の部分が赤茯苓、松の根のまわりにあるのが茯神である。一般に茯苓とは白茯苓のことである。茯苓の表皮が茯苓皮である。
【性 味】
味は甘、性は平。(帰経:心・肺・脾・胃・腎経)
【主成分】
β-pachymose (C6H10O5)n ・ pachymic acid (C33H52O5) ・タンパク質・脂肪・ lecitin ・ histidine ・ choline ・ ergostero ・カリウム塩など。
【臨床応用】
生薬分類は利水滲湿薬。中薬の効能は利水滲湿、健脾安神。水腫、痰飲のどちらにも適用するので、尿量減少、浮腫、痰飲などの水湿停滞に用いる。茯苓は、寧心安神できるので、心悸、失眠に用いる。また、茯苓は健脾の作用があるので、脾虚のため水湿が停滞した病証には、標本兼治の効果がある。
【用 量】
9〜18gを煎じて服用。外用適宜。
【規 格】100 g
【産 地】中国
※取り扱い上の注意
1.天然物(生薬)の性質上吸湿しやすいものがありますので、保存には十分ご注意ください。保存が悪いとカビ、虫害等の発生する原因になることがあります。
2.特に開封後は、湿気を避け、直射日光の当たらない涼しい場所に保管してください。
3.本品には品質保持の目的で窒素ガス(不活性ガス)を封入しております。生薬の特質に応じて、脱酸素剤又は乾燥剤を封入している場合がございますので、一緒に煎じたり、食べたりしないようにご注意ください。
※上記内容は情報として掲載しております。
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